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【制作進行】アニメ業界の"裁量労働制"はブラック企業もビックリレベル【仕事体験談】

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今、世の中で裁量労働制の拡大を盛り込んだ「働き方改革関連法案」が議論されてますよね。

そこで数年間アニメ業界で働いた私が「アニメ業界の裁量労働制の実態とお金」について記事にしてみました。

 

300時間の残業も普通にありえる仕事だから特に"アニメ制作進行"は憧れで選ぶ仕事じゃないよ!

 

作画崩壊の裏でスタッフは死ぬ気で働いている(制作進行編)

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最初の数話は作画レベルが高いのに後半話数になると作画が怪しい〜ヤバイと言ったいわゆる「作画崩壊」という言葉を聞いた事がありますよね?

 

ぶっちゃけると制作期間が短すぎて局への納品優先で作ってるからです。

制作進行1年目の時に「クオリティも分かるが放送日に乗らなきゃ意味がねぇんだよ!」と上司に怒鳴られ妥協する連続でした…(T_T)

 

TVアニメ制作期間の理想は、私が勤めていた制作会社基準だと1話あたり2ヶ月半〜3ヶ月あると潤沢なスケジュールでした。

 

しかし!!様々な要因が重なって話数が進むにつれ制作期間が2ヶ月→1ヶ月半→3週間(ヽ´ω`)とドンドンヤバイ状況になり制作進行は死にます。

 

手元にあるタイムカードの記録を見ながら下記に制作スケジュール別の労働時間を書いてみました(振り返ると無茶な働き方してるなーと思います笑)

 

制作スケジュール別、労働時間

  • 2ヶ月半〜3ヶ月:毎日余裕で帰れるし日曜は休める(250時間/月くらい)
  • 1ヶ月半:キツイ…会社に泊まる事もある(350〜400時間)
  • 3週間:寝たいし死にたい…ほぼ毎日帰れなかった(520時間)

3週間しかスケジュールが無かった時は人間としての生活が成り立って無く、着替えをリュックに詰め込んで会社に行き風呂は近場の銭湯で済まし、毎日仮眠室で寝て家に帰らず進行車で都内や都外を駆け回る日々でした。

 

辛い先にある将来のキャリアも考えてましたが350時間〜520時間の労働が定期的にあり「このままだと心が折れた瞬間に過労死か自殺しちゃうかも」と理性が働くうちにアニメ業界を去りました。

 

アニメ制作って1社完結はあり得ず、フリーランスのアニメーター/国内外の動画会社/仕上げ/撮影/編集/音響など様々な会社や人間が制作に絡む為、1社だけの頑張りでは長時間労働問題は解決せず「アニメ業界全体で改革」しないと無理だと肌で感じました。

 

年収は400万円以上と業界の中では良い方でした

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始めに断っておくと私の場合、進行時代のお給料に不満は無く「仕事にやりがいがあればお金はどうでもいい」タイプだったので、裁量労働制の問題点「どんなに働いても残業代が出ない」お金の面より労働時間に関する部分だけが不満でした。

 

さて私の雇用形態は正社員+"専門業務型裁量労働制"なので平日に24時間働こうが8時間として扱われ残業代は出ませんでしたが、年収は420万円〜450万円とお給料面では多分トップを走ってた会社だったと思います(親会社が大企業の為)

 

ベース給料はクッソ安くて基本給+各種手当込み18万円でした(^_^;)

これだけ安いのに400万円超える理由はバックの親会社が労務コンプライアンスに厳しく出す物は出す(金)会社だったからです。

 

ホワイト部分(賃金面)

  • 夏/冬/決算賞与がある(2.5〜3.5ヶ月分)
  • 深夜労働分の割増賃金が出る
  • 土日の休日割増賃金が出る

アニメ業界の中でも珍しいというか裁量労働制を採用する会社の中でも賃金に関してはホワイトな部類では無いでしょうか?(時給換算だと悲しい…)

 

しかしそんなアニメ制作会社はほんの一握り、多くの制作会社の募集要項は以下の通り

  • 業務委託(社会保険/雇用保険無し)
  • 月給15万円〜18万円(交通費込)
  • 賞与、割増賃金等は勿論なし

こんな会社に入社してしまうと労働基準法は無視され、どんなに長時間働いても固定給ですし辞めても失業手当すら受ける事が出来ないので安易に会社を選ぶと後悔しちゃいますよー

 

まとめ:ブラック中のブラックを乗り越えた者が上に立つ

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賃金面は業界一ホワイトな勤め先でしたが労働面ではブラック企業も逃げ出す程の長時間労働(うちに限らずアニメ業界全体かな?)

 

おまけにアニメ業界一筋で育った人間が経営者で「アニメ作る上で長時間労働は当たり前、俺も経験して今の立場がある」という考えなので辞めた人=根性無しな社風です。恐らく私も根性なしの烙印を押されてると思います。

 

仕事自体は楽しかったですし、企画する立場のプロデューサー目指し頑張っていたのでやりがいを持って仕事をしてましたが年間労働時間4500時間は無理でした!!!

数年やりましたが精神面と常に寝不足で脳が働かない体がほんと辛かったです。

 

アニメ業界の長時間労働体質は、この先もずっと続くでしょうし変わる事も無いと思っていますが、この記事を読んでる制作進行職希望の方には「強靭な体力、精神面、絶対に夢を叶える信念」を持って望んで欲しいですね。

 

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